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最終更新日 : 2021年09月05日

[iGEM Japan チーム紹介] GIFU

本記事は、日本のiGEMチームととして、2014年に岐阜大学を主体として誕生した、 iGEM GIFUチームについて紹介していきます。彼らは、iGEM 2021には2年ぶりの参加となりますが、日々どのような活動をおこなっているのか、どのようなテーマで挑むのかなどについて紹介していきます。

1. これまでのiGEM GIFU


iGEM GIFUは2014年からiGEMに参加し、一昨年の2019年大会まで毎年参加してきました。一昨年には、線状であるメッセンジャーRNA(mRNA)を酵素によって環状化した環状RNAから機能性タンパク質を効率的に合成するといったテーマを掲げ研究活動を行いました。この研究ではRNAの環状化には成功したものの、残念ながら機能性タンパク質の合成は達成できませんでした。


 

2. 今年の目標

2.1 概要


疲労や身体的、肉体的な負荷によってヒトが感じるストレスは社会的な問題となっています。特に慢性的なストレスはうつ病や自殺の原因となるなど深刻であり、自身にストレスが蓄積していることを早期に自覚することがそれらの予防に繋がります。しかし、健康診断などの検査によってストレスの蓄積を早期に診断することは難しく、体に異常を感じることで初めて慢性的なストレスを自覚するといったことが少なくありません。そこで、我々はストレスによってヒトの体に生じる微小な変化を合成生物学の力を利用して定量することを目標にしています。

ストレスによって体内で起きる変化をバイオマーカーとしてストレスの定量やうつ病診断に活用しようといった試みはこれまでにもあり、唾液中のα-アミラーゼ濃度の変化や、ホルモンであるコルチゾールの分泌量を測定することによってストレスの蓄積を調べるといった研究が行われています。幣チームでは唾液中に存在するヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)を標的として定量することで、ストレスの定量を行います。

2.2 利用するツール


これらの問題解決のために我々が利用する合成生物学のツールは主に二つです。

2.2.1 Toehold Switch


Toehold Switchはタンパク質の設計図であるメッセンジャーRNA(mRNA)の立体構造の変化を利用した翻訳調節機構です。この機構では目的のタンパク質を合成するONの状態と、タンパク質を合成しないOFFの状態に調節することができます。これはトリガーRNAと呼ばれる、mRNAとは異なるRNAがToehold Switchの調節部位に結合するか否かによってON/OFFが切り替わります。トリガーRNAがToehold Switchに結合すればONの状態に、結合しなければOFFの状態になります。私たちはこのSwitchをHHV-6由来のトリガーRNAでONになるように設計することで、HHV-6が存在するとレポーターとなるタンパク質が合成される回路を組み立てていきます。このタンパク質を定量することによって、HHV-6の存在量を測定します。



2.2.2 ・Cell-free system

 
HHV-6は遺伝情報としてDNAを保持しているため、Toehold Switchを利用するためにはHHV-6のゲノムDNAからトリガーRNAを転写する必要があります。また、Toehold Switchを含んだmRNAからレポーターとなるタンパク質を合成することも必須です。私たちはこれをCell-free systemを用いて行います。

前述した方法は大腸菌などの細胞の中で行うことは理論上可能ですが、いくつかの問題を伴います。例えば、標的となるウイルスを細胞内まで輸送することが難しい、トリガーRNAやレポータータンパク質が細胞内で分解を受けるといったものもその一つといえるでしょう。私たちが利用するCell-free systemは細胞の基本的な構成要素である膜などを必要とすることなく、転写・翻訳に必須なコンポーネントのみを揃えており、これらの問題を解決する手段となります。さらに我々は本来PCRやLAMPによって行われる標的配列の増幅を酵素による反応として(ヘリカーゼ依存性増幅:helicase depnedent amplificacion)Cell-free systemに組み込むことで、操作が簡単で従来のRT-qPCRより迅速な定量方法としての確立を図ります。

参考記事
Cell-free System (無細胞系) とは?


3. リーダーからひとこと

軸となる活動は研究ですが、その他にもHTMLなどを使ったWebページの製作や数理モデリング、クラウドファンディング、企業に向けたPRなどさまざまなことが体験できます!すこしでも興味のある方はDMまたはメールにてご連絡ください!(iGEM GIFU リーダー 五十川)
 
 

4. HP、 SNSへのリンク等 問い合わせ先

 
幣チームへのお問い合わせはTwitterのDM、またはホームページのお問い合わせに記載したメールアドレスよりお願いします。

iGEM GIFU Twitter : @igemgifu
iGEM GIFU HP : HP ( http://igemgifu.web.fc2.com/ )



まとめ

皆さん、GIFUチームの魅力は知っていただけましたでしょうか?

引き続き、彼らの今後の活躍に注目していきたいと思います。彼らの活動を応援したい・一緒に何かをやりたいと思った方は、彼らのHPやSNSをフォローしたり、コンタクトをとってみましょう。

また、オリジナルのLINEスタンプがリリースされました。
この機会に、オリジナルLINEスタンプを買って、iGEM Gifuチームを応援しましょう!

本記事は、日本に存在するiGEMチームについて紹介していくシリーズの1記事になっております。日本には、他にも多くの魅力的なiGEMチームがたくさん存在しますので、他のチームについてもぜひご覧いただけるとうれしいです。

また、過去のGIFUチームが残してきた歴史等について興味を持たれた方は、iGEM Japanの過去の歴史をご覧ください。

[ iGEM Japan の歴史 ① ] 2006年 ~ 2010年
[ iGEM Japan の歴史 ② ] 2011年 ~ 2015年
[ iGEM Japan の歴史 ③ ] 2016年 ~ 2020年